2018年2月13日
現在,民法4条は,「年齢二十歳をもって,成年とする。」と定めていますが,これを18歳に引き下げようという動きがあります。
未成年者が契約などの「法律行為」をするには,原則として,親などの法定代理人の同意を得なければならず(民法5条1項本文),これに反する法律行為は,原則として,取り消すことができます(同条2項)。
民法は,判断能力が不十分な者として,未成年者を保護しているわけです。
成年が20歳から18歳に引き下げられれば,未成年者として保護される範囲が,その分,狭まります。
平均寿命が延び,社会が複雑になれば,その分,学ぶべきことも多くなり,成熟には時間を要するはずです。
そこで,私は,むしろ,成年は,例えば多くの人が大学を卒業する22歳などに引き上げるべきではないかと考えています。
ある高校で講義をする機会があったので,
「①成年を18歳に引き下げる意見,②成年を20歳のまま現状維持する意見,③成年を22歳に引き上げる意見,皆さんはどれに賛成しますか?」
と,尋ねてみました。
すると,②に賛成する生徒が圧倒的多数という面白い結果となりました。
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